Amazonの事例から考える、生成AI活用で「使うこと」が目的になってしまう落とし穴

生成AIは「使えば使うほど良い」のか?
近年、生成AIを業務に取り入れる企業が増えています。
文章作成、議事録作成、資料づくり、調査、問い合わせ対応など、活用できる場面は広がっています。
一方で、最近では「AIを使うこと自体が目的になっていないか」という声も聞かれるようになりました。
日本経済新聞では、Amazon社内でAI利用の“無駄遣い”を抑制する動きがあると報じられています。
参考元:日本経済新聞「AI使用、目的化やめて アマゾンが社員に呼びかけ 利用料高く『無駄遣い』抑制」
この記事から考えたいのは、AI活用は「使えば使うほど良い」というものではない、ということです。
AI活用で起きがちな“目的化”

生成AIはとても便利なツールです。
しかし、「とにかくAIを使おう」「全社員に使ってもらおう」という進め方だけでは、業務改善につながらないことがあります。
たとえば、今まで10分で済んでいた作業に、AIへの指示や修正を含めて20分かかってしまう。
あるいは、高性能なAIを使っているものの、実際には簡単な文章の言い換えにしか使っていない。
このような状態では、AIを活用しているように見えても、業務全体の効率は上がっていません。
大切なのは、AIを使うことではなく、どの業務を減らすのかを明確にすることです。
見るべきは「利用回数」ではなく「減った業務」
AI活用の成果を見るときに、利用回数や利用人数だけを追いかけると、本質を見失いやすくなります。
本当に見るべきなのは、次のような変化です。
・資料作成の時間が短くなったか
・問い合わせ対応の手間が減ったか
・確認や修正の回数が減ったか
・担当者しかできなかった作業を、他の人もできるようになったか
つまり、AIの成果は「どれだけ使ったか」ではなく、どれだけ業務が軽くなったかで見る必要があります。
業務に合わせたAIの使い分けが必要

すべての業務に、高性能なAIを使う必要はありません。
簡単な要約や文章のたたき台であれば、軽量なAIで十分な場合もあります。
一方で、企画の整理、複雑な分析、顧客対応の設計などは、より高性能なAIを使った方が効果的なこともあります。
重要なのは、業務ごとに「どのAIを、どのレベルで、どこまで使うか」を設計することです。
AIは便利だからこそ、使い方のルールがないと、コストも時間も増えてしまいます。
AI導入後こそ、運用設計が大切です
生成AIは、導入して終わりではありません。
社内で成果を出すためには、利用ルール、プロンプトの整備、業務フローへの組み込み、効果測定まで含めて考える必要があります。
プロンプトとは、AIに出す指示文のことです。指示の出し方が曖昧だと、期待した回答が得られず、かえって手戻りが増えることもあります。
AIを「使う」で終わらせず、業務が減る仕組みに変えていく。
ここに、これからの生成AI活用の大きなポイントがあります。

AI Mateでは、生成AIのツール紹介だけでなく、現場の業務に合わせた活用設計や運用改善を支援しています。
生成AIの活用や、社内の業務効率化にご関心のある企業様は、お気軽にお問い合わせください。
